好きって言ったら、どうする?
しかし
そう考えると同時に
脳裏に、昼間の出来事が蘇った。
『……っ…勇、さん……?』
────あの時の柑奈の驚いた顔が
頭から離れない。
あの後
自分の行動を誤魔化すように
ペットボトルを柑奈の頬に当てて
あぁ言ったものの───。
(っ………あれはマジで…やばかったな…。)
俺はそう思いながら
自分の視界を塞ぐように
片手を目元に当てて 息を吐く。
────あの時、俺何しようとしてた?
(あいつがあの時まだ寝てたら……
あのままキスするとこだった…よな。)
……そうなった後の展開は
何だか恐ろしくて想像したくない。
(────観覧車ん時も、)
思わず また同じことを────
俺はそれも思い出すと
大きなため息をつくように
再度息を吐いて
店のカウンターの椅子に
思わず腰掛けた。
……マジで何してんだろ、俺。