好きって言ったら、どうする?
(あいつが……柑奈が、
あんな顔しながら夜景なんか見っから---。)
なんて
あの時の状況を思い出して
そんな理由を付け始める。
…やば。
多分こんなことしてる時点で
結構おかしくなってる気がするわ。
そう思った後、
俺はカウンターに頬杖をついて
ボーッと、厨房の中を見る。
今までこんなこと1回も無かったんだけどな───。
(……重症だな…マジで……。)
俺はそう思いながら
手元にある 店長からもらった浴衣に
視線を移して
そしてまた、小さく息を吐いた。
───今日の俺どうしたよ、本当に。
「お前さっきからため息すげぇぞ。
そんな疲れてんのか。」
「……いや、そんなことないっす。」
───どっちかっつーと反省に近い。
俺は心の中でそう呟きながら
カウンターから立ち上がって
店長に挨拶をする。
(……とりあえず、寝て一旦頭冷やそう。)
俺はそう考えながら
店を出て、
2階の自分の部屋へと向かった───。
▲勇side END▲