珠利と真実―約束の恋の音色―
そして、ヒロオや尊彦たちグループが望をホスト志望にさせた張本人でもある。

珠利は二次会の席で飲みながら、

｢ねぇ、そういえば、望くんに男を磨けとか言ったんだって｣

珠利は尋問する。

｢だって、あいつ、うるせーし。何が悲しくて幼なじみの親戚に振り回されないといけないんだ！｣

ヒロオはうんざりしながら言う。

「だけど、朝霧のところも大変だな」

みんな涼夏の事情(一流の彼氏を求め美千代に説教されたことや望に求愛されたことなど)を知っている。

「口は災いの元とは言うけど、さすがに小学校のころ言ったことがここまで尾が引くなんてさ」

雅は苦笑いだ。

「朝霧のおばさんが余計なこと言い過ぎなんだよな」

尊彦がため息混じりに言う。

「たっちゃん！自分たちがまいた種なのにすずちゃんのお母さんのせいにしないの」

「はいはい」

尊彦はめんどくさそうに頭をかいた。

「しかしガキのころのトラブルで大人になってから苦労するなんて思っても見なかったよ」

ヒロオも苦笑いになった。

「結局それだけ望くんはすずちゃんのことが好きなんだよ」

未園は望の気持ちを理解するように言った。

「しかし、もし本当にに朝霧と望くんが結ばれて子供できちゃたらどうするんだろう」

ヒロオが不思議そうに言う。

「できちゃたときって？？」

未園が不思議そうに言う。

「血がつながったもの同士が結婚したらちゃんと産まれてこないとか聞いたことがあるんだけど」

ヒロオは質問する。

「そんなことないよ。そう言う人はいるけど、立派に子供は産まれてくるよ」

子供の専門家である未園は説明した。

「朝霧の子供ってどんな子だろ」

尊彦はネタにしだした。

「親子二代で福祉士になったりして」

珠利は楽しそうに言う。

そして、みんなで子供ネタで盛り上がり始めた。
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