人狼ゲーム
皆一様にブーブー文句を言いながら、本当に止まっていた3台の見慣れぬ車に乗り込んでいく。



車に乗り込む間際、上を見上げると夜空には満点の星が輝いていた。



「やっぱり、山に囲まれた千山院から見るこの夜空は、綺麗だな....。」


....けれどもうすぐ俺は、俺たちは、此処の子どもではいられなくなる。


15人もまとめて引き取れるってことは、引き取り先は相当裕福な人物なのかな。


だとすれば、こんな夜空を拝む事ももう、出来なくなるのか....。


にしても、こんな夜から挨拶に行くって一体相手はどんな仕事してるんだ?

そんなことを考えながら、俺は車に乗り込んだ。



黒尽くめのスーツにサングラスという怪しい雰囲気の運転手が運転する車に乗り、道はどんどん別の山奥へと向かっていく。



「あれ、.....なんだ.....?」



気が付けば、俺の瞼は....


心地よい車の揺れと急激な眠気に襲われ、ゆっくりと閉じられていった....。


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