人狼ゲーム
***






「.......て、......ッキー」


あれ、なんだ.....?



声が、聞こえる。


この声、聞き覚えがある様な.....



「.....きて、ツッキー」



この声は、確か....




「起きて、ツッキー!」


目を開くと、視界いっぱいに見覚えのある顔が飛び込んできた。


「うわっ!!」

「もうっ!こんな状況なのによくそんな寝てられるね....」

俺は目の前の女子、天堂 このみ を凝視する。


「は?こんな状況って.....?って、あれ?なんで俺、床に寝て.....」


自分が冷たい床に寝そべっていることに気付き、ゆっくり体を起こすと、そこには他の13人の皆と....



円形になった机に15人分のパソコンと椅子が並んでいた。


どうやら此処は、会議室のような個室になっているみたいだ。


「な、なんだここ??此処は一体どこなんだ??俺たちは、車に乗ってた筈じゃ.....?」


動揺しているのは、俺だけではなかった。

他の皆も不安そうな表情を浮かべている。


俺を起こす為にしゃがみ込んでいた天童 このみが、スッと立ち上がった。


「ツッキーも、何も覚えてないんだね....。私たち全員、車で眠気に襲われて、眠ってる間にここに連れて来られたみたいなの。」


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