極上な御曹司にとろ甘に愛されています
キッと俺を睨み付けながらも、小声で懇願する萌。

「まだそんなこと言うんだ?俺が彼氏じゃ嫌?」

そうやって抵抗されちゃうと、余計煽られるんだけど。

オスの本能刺激してるの気づいてないんだろうな。

「……そういうんじゃなくて、私じゃ恭介に相応しくない」

萌は手をモジモジさせながらか細い声で答える。

「相応しくないってそれは萌が決めることじゃないよ。俺が萌を好きなら何の問題もない。萌の気持ちの問題なら、萌がそんなことを考える余裕がないくらい俺に惚れさせるから覚悟して」

萌の目を見てそう告げると、俺は車を発進させて会社に向かった。

じっと窓の外を眺める萌。

気分を変えるためにラジオをつけると、クラシックの曲が流れていて萌が「あっ」と声を上げた。

「この曲知ってるの?」

信号待ちで萌の方を見ると、彼女は懐かしそうに頬を緩めた。
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