極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「相田さん、大丈夫?真木さん、そういう発言は夜のお店でして下さいよ。可哀想に、相田さんが引いてるじゃないですか?」

萌に気遣わしげに声をかけながら、真木さんを注意する。

「はは、ごめんね、相田さん。ひょっとして風邪引いてるの?」

「……あ……はい。週末に風邪を引いてしまって……」

萌はうつ向きながら答える。

「あまり無理しないようにね。辛くなったら帰ればいいから。ところで、金曜の夜は大変だったね。田中の奴、後で絞めとくよ。あいつ、間抜けなことに相田さんの着信に気づかず、友人とずっと酒飲んでたらしくてね」

真木さんはやれやれっといった顔でハーッと息を吐く。

「いえ……私は何も出来なくて……。高橋さんがタイミングよく戻ってきてくれたので助かりました」

萌は努めて笑顔を作るが、その表情がすごく固くて見てられない。

そんなに緊張してたら真木さんに怪しまれるのにな。
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