極上な御曹司にとろ甘に愛されています

「金曜は俺、接待で抜けられなかったし、高橋がいて助かった。ホント、高橋は頼れる男だよな。それに、チャンスは逃さない」

真木さんが俺に意味ありげな視線を投げ、背中をドンと叩く。

この様子だと、彼は俺と萌に何かあったんじゃないかと疑ってるな。

「……真木さん、痛いんですけど」

俺が遠慮がちに抗議すれば、真木さんは悪びれずに謝った。

「あっ、悪い。何となく叩きたくなって。中間管理職ってストレス溜まるんだよな」

「だったら、早く出世すればいいじゃないですか？ほら、エレベーター来ましたよ」

三人でエレベーターに乗るが、萌は操作ボタンの前に立って階が表示される画面をじっと見ていた。

私のことはそっとしておいて下さいって彼女の背中が言っている。

真木さんもその空気を察したのか、萌にあえて話は振らず、仕事の話を俺とした。