極上な御曹司にとろ甘に愛されています
俺に萌があんな風に微笑んでくれたことなんてないのに。

「高橋、目が殺気だってるぞ。さっきの資料、今日の打合せ人数分印刷しといて」

不意に真木さんが、俺の耳元で声をかける。

「……真木さん、忍び寄ってくるの止めてくれませんか?気持ち悪いです」

冷ややかな視線を投げ、真木さんに抗議する。

「おお、こわっ。でも、お前が何かに気を取られてるからだよなあ。悩みがあるなら、俺に話せよ。仕事でも恋愛でも、恋愛でも恋愛でも」

真木さんがガシッと俺の首に腕を回し、声を潜める。

「その三回連呼するのは何なんですか?暑苦しい」

「そう邪険にするなよ。そんなことすると、お前を食べちゃうぞ」

真木さんが俺に噛みつくフリをすると、側でガシャンと何かが落ちる声がした。

「ええ~!真木さんと高橋さんってそういう関係だったんですか~!」
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