極上な御曹司にとろ甘に愛されています
自分の唇にそっと触れる。

もう……キスされることなんてないかも……。

そう考えると寂しいって感じてしまう。

あの週末急激に縮まった私と恭介との距離。

でも今ならまだ憧れで終われるような気がした。

そう……今なら恭介との間に線を引ける。

彼に本気で恋をするのは、アイドルに恋をするのと同じくらい危険だ。

近づいてしまえばその魅力に抗えない。

恭介は私のことが好きって言ってくれた。

その言葉に嘘はないと思うけど、近い将来彼が他の女の子を好きになったら、私は潔く身を引けるだろうか?

恋をしても……いつかは夢の時間が終わると心のどこかで恐れてしまう。

始まってもいないのに、恋の終わりを予感する。

そんな恋をしても辛いだけじゃない?

月曜日はいろんなことがあって落ち着いて考える余裕なんてなかったけど、この休みにじっくり考えて恭介とは仕事の同僚として接することにした。
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