極上な御曹司にとろ甘に愛されています

「高橋、おはよう」

真木さんが明るく恭介に声をかけるが、恭介は軽く頭を下げながら「おはようございます」と小声で挨拶した。

あれっ？

声変じゃない？少しかすれてる。

ひょっとして風邪引いた？

だとしたら、絶対私が移したよね。

「高橋さん、おはようございます」

恭介の横顔をガン見しながら挨拶すると、彼は「おはよう」と言って頬を緩めるけど、どこか苦しそうだった。

「高橋、本格的に風邪引いたの？」

真木さんも私と同じことを思ったようで早速突っ込む。

「そうみたいです。今日は俺に絡まないで下さい。絡んできたら、真木さんに移しますよ。移せば早く治るって言いますから……ね。ゴホッ」

恭介が顔をしかめながら手を口に当てる。

「どうせ移されるなら相田さんからが良かったなあ」

真木さんが恭介を見てニヤニヤしながら軽口を叩く。