極上な御曹司にとろ甘に愛されています
たまに恭介に目をやれば、たまに咳をしてはいるが普段通り仕事をしている。

それを見て少しホッとする私。

お昼休みの時間になると、他の社員はみんないなくなってしまいオフィスには私と恭介だけ。

今日お弁当を持ってきた私は、バッグからお弁当を出してデスクの上に置いた。

「高橋さんは食べに行かないんですか?」

デスクでまだ仕事をしている恭介に声をかける。

「……あまり食欲なくてね」

そう言って微笑むが、その顔には元気がない。

そんな弱々しい顔をされると、胸が痛いよ。

だって私のせいで風邪引いたんだもん。

「……よかったら一緒に食べますか?たいしたものないですけど」

遠慮がちにそう声をかければ、恭介は目を細めて嬉しそうに笑った。

「ありがとう」

「じゃあ、お茶入れてきますね」
< 143 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop