極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「ああ、俺はこの仕事片付けちゃうから」

恭介は私に向かって頷くと、パソコン画面を見つめたまま高速でタイピングを始めた。

給湯室でお茶を入れて戻ると、私に気づいた恭介はパソコン画面から顔を上げる。

「あっ、仕事大丈夫ですか?」

「大丈夫。一区切りついたから」

「良かった」

私はお茶を恭介と自分のデスクに置くと、席に座りタッパーの蓋を取った。

「久々に作ったら作りすぎちゃって。適当に食べて下さいね」

笑顔で言うと恭介に割り箸を手渡す。

「食べさせてはくれないんだ?」

恭介は割り箸を割りながら悪戯っぽく目を光らせた。

もう、この人は。私をからかって。

「そんな子供でしたっけ?」

上目遣いに睨むと、恭介は私の髪にそっと触れた。

「そんな可愛い顔で怒っても怖くないよ」

甘い顔をする恭介にトクンと胸が高鳴る。

……私の馬鹿。ときめいてどうするの!
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