極上な御曹司にとろ甘に愛されています
いや、うちより多いかも……。

恭介の足音が聞こえてきたのでうどんを作ってダイニングテーブルに置くと、部屋着に着替えた彼は席についた。

「頂きます」

手を合わせてうどんを食べ始める恭介。

その間にリンゴを剥いて、それもテーブルに並べる。

「リンゴも食べて下さいね」

そうだ。

熱がないか確かめなきゃ。

恭介はまだうどんを食べているというのに、せっかちな私は身を屈めて彼の額に自分の額をコツンと当てる。

「……やっぱり熱ある」

私が処方してもらった薬がまだあるから、それを飲んでもらおう。

恭介から離れて自分のバッグをあさると、持っていた薬を出す。

「食べたらこの薬を飲んでぐっすり寝て下さいね。もし明日まだ具合悪ければ、何か作って持ってきますから」

薬を置いて帰ろうとすると、恭介に手を掴まれた。

「何帰ろうとしてるの?明日、何か予定でもあるの?」
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