極上な御曹司にとろ甘に愛されています
咎めるような目。

追及するような強い口調で恭介は聞いてくる。

「何も予定なんてないですけど……ひとりの方がゆっくり休めるかと思って」

本当は違う。

恭介が心配でここまで来ちゃったけど、彼と長い時間ふたりきりになるのが怖いのだ。

「だったら帰さない」

不機嫌な顔でそう言うと、恭介は箸を置いた。

「萌がいないと……食欲なくなる」

人は病気になると我が儘になるが、恭介も例外ではないようだ。

「萌が帰ったら俺……餓死するかもしれないよ」

拗ねるような口調で言うと、恭介は子供のように駄々をこねた。

「そんな……」

困惑しながら恭介を見ると、彼は額に手を当て苦悶の表情を浮かべる。

顔は真っ青だし、彼の様子がおかしい。

「……恭介?」
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