極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「俺から逃げようとしてるよね?」

ギクッ……。

うっ、私の考え読まれてる。

「……病人は寝てないと」

恭介から視線を逸らしハハッと笑って誤魔化そうとするが、彼は私を睨みつけた。

「悪いけど逃がさないよ。初めて自分から欲しいって思った女の子だから」

怒ってるのに、そんな殺し文句言うなんて反則だよ。

「……恭介は狡い」

「好きな女手に入れるためなら、どんな手でも使うよ。こんな風にね」

恭介は私に顔を近づけてキスを落とす。

もう驚きはしなかった。

前に泊まった時の恭介の行動パターンからそういうムードを感じたというか……、彼の視線も身に纏う空気も体温も……もう全て私の知っているもので……。

抗わなきゃいけなかったのに、私は迷いながらもキスを受け入れた。
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