極上な御曹司にとろ甘に愛されています
卵と牛乳を使ってるし、栄養は満点のはず。

皿にフレンチトーストを乗せ粉砂糖を振って盛り付けるとメープルシロップを添えてリビングのテーブルに置いた。

それを見た萌のお腹がギュルルっと鳴る。

「朝食抜きだったからね。どうぞ召し上がれ。何なら俺が食べさせようか?」

悪戯っぽく目を光らせれば、萌は顔を赤くしながらもキッと俺を睨み付けてきた。

「そのくらい自分で出来ます!」

「遠慮しなくていいのに」

クスッと笑みを溢すと、紅茶を準備して、俺もソファに座る。

萌が俺が座るのを待って手を合わせると「頂きます」と言ってフォークにフレンチトーストを刺して口に運んだ。

「……美味しい。私が作るよりふっくらしてて」

ムスッとしていた萌だが、甘い物を食べて機嫌が直ったらしい。

「それは良かった。うちにいればいつでも作るよ」

くるくる表情を変える萌を面白そうに眺めながら、俺は誘惑の言葉を口にした。
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