極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「……そうやって今まで女の子をたらしこんできたんですか?」

俺をじっと見て萌は傷ついたような顔をする。

想定外の反応。

楽しませようとしたのだが……上手くいかないな。

そんなに俺って悪い男に見えるだろうか?

軽い冗談で言ったつもりだが、逆に萌を不安にさせてしまったらしい。

「うちに女の子を泊めたことはないし、自慢に聞こえるかもしれないけど自分から女の子を口説いたこともないよ。こうやって食事を作るのも家族以外では萌が初めてだ」
萌の目を見てはっきりと伝える。

その言葉に嘘はない。

今まで女なんてメンドーだと思ってたし、自分は一生独身でもいいと思った。

だが、こうして萌と出会ってしまった今、彼女ならずっと一緒にいてもいいって思う自分がいる。

まともに女と付き合ったことはないが、ふたりでこんな朝を迎えるのがこんなに楽しいとは思わなかった。

これがずっと続いたらいいのに……そんな欲が出てきてしまう。

「……確かに恭介の場合は……女の人が自然と寄って来ますもんね。変なこと言ってごめんなさい」
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