極上な御曹司にとろ甘に愛されています
そんな気持ちにムチ打って今まで自分のアパートに寂しく帰ってたんだから、私だってすごく辛かったのだ。

私は恭介のように器用じゃないから気持ちを上手く切り替えられない。

オンとオフをしっかり切り替えないと会社でも自分が恭介に甘えてしまいそうで怖かった。

それを恭介に言ったら『萌は真面目すぎるよ』って困ったように笑った。

日曜の夜になると『帰ります』と主張する私と『帰さない』って囁いて私を抱き寄せる恭介との攻防が繰り広げられる。

で、結局私が負けて月曜の朝までいるのが普通になってしまった。

恭介が本気モードで迫ってくるんだもん。私みたいに経験値の低い女が勝てる訳がない。

彼と離れたくないって気持ちとも戦ってたんだから、私には不利な戦いだった。

恭介の車で一緒に出勤なんて拒否したかったんだけど、彼が恐ろしい一言を告げた。
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