極上な御曹司にとろ甘に愛されています
初期画面に戻ってしまったけど、操作は普通に出来るようでおじいさんは私に向かって微笑んだ。

「ありがとう。お嬢さんのお陰で助かったよ」

「いいえ」

私も微笑み返しながら改めておじいさんを見る。

歳は八十くらい。

紺のジーンズをロールアップし、緑のベストを着てニコリと笑う姿はお洒落で若々しくて素敵だ。

靴だってウイングチップの革靴だし、相当こだわりを持ってると思う。

有名な建築家とかデザイナーかな?

なんか形容しがたいオーラを感じる。

とても普通のおじいさんには見えない。

「真木、あれをこのお嬢さんにも」

おじいさんがマスターに声をかけてビクッとした。

ああ、そうか。

真木さんがいるのかと思って反応してしまったけど、マスターも叔父だから名字が一緒なのか。
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