極上な御曹司にとろ甘に愛されています
オフィスに戻るとまだ人はまばらで恭介は戻って来てなかった。

ランチミーティングが長引いてるのかな?

机の上に置かれた書類をクリップでまとめて整理していると、田中君が書類を持ってやって来た。

「相田さん、これ今週中に海外に送金したいんだけど」

「うん、わかった」

田中君から書類を受け取って眺めていると、突然彼の顔が迫って来て机の上に映画のチケットを置かれた。

うっ、田中君近いよ!

私は思わず後ろに仰け反る。

「ま、前にこの映画観たいって言ってたよね?チケットもらったんだけど、今夜一緒に……どうかな?金曜だし……」

田中君の顔が赤いし、なんだか落ち着かない様子だ。

なんでそんな挙動不審なの?

映画は観たいけど……誘う相手を間違っていないだろうか?

それに、恭介という恋人がいるのに田中君とふたりで映画には行けない。
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