極上な御曹司にとろ甘に愛されています
ニコッと笑顔を作って報告するが、私の王子様はその話をお気に召さなかったらしい。

「へえ~、おじいさんにまで気に入られて萌はモテモテだね。そんな話聞いたら余計安心できないな」

彼は悪魔のように妖艶に、それはそれは美しく微笑んだ。

「他の男に萌が目移りしないようにしつけないとね」

その微笑が怖くて私がブルブルと震えたのは言うまでもない。

美しすぎる彼が、時には怖くなる。



次の週の月曜日、恭介はイギリス出張のため成田空港に向かった。

彼が帰ってくるのは次の日曜日。

私が海外事業部に異動してからも、恭介は月に一回は海外出張に行っているので、彼の不在には慣れている……と言いたいところだけど、彼がいないと元気が出ない。

いつも隣の席にいるはずの彼が一週間近くいないと喪失感に襲われる。
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