極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「相田さん?どうしたの?そんな深刻な顔して」

「あっ、いえ、何でもないです」

私は慌てて招待状をバッグにしまうと、美奈ちゃんから受け取ったタクシーチケットを真木さんに差し出す。

「真木さん、これタクシーチケット、総務の近藤さんから預かりました」

「ああ。ありがとう。で、深刻な顔してるのは隣がいなくて寂しいから?」

真木さんはチケットを受け取りながら、優しく微笑んで私の顔を覗き込む。

チケットで誤魔化されてくれないか。

……ホント、真木さんって読心術に長けてるよね。

「……そんなことありまりませんよ」

「強がっちゃって。寂しくなったらいつでもお相手するからね。相田さんなら大歓迎……って、あいつかなりえげつねーな」

真木さんは私の首筋を凝視すると、眉根を寄せチッと舌打ちした。

ん?何?

急に表情を変えた真木さんに私はやんわり注意する。

「真木さん……会社で舌打ちはダメですよ」
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