極上な御曹司にとろ甘に愛されています
会長の孫……なら納得だ。

でも、そんな事実……知りたくなかった。

「そんな重苦しい顔しない。恭介もいつかちゃんとあなたに話すと思うわ。そういう人間かどうかはあなたが一番知ってるんじゃない?」

日高さんは私を励ますように言って微笑む。

耳に痛い言葉だった。

そう……私は恭介が誠実な人だって誰よりも知ってる。

なのに……暗い闇が私を襲う。

会長の孫っていうのも……四月にイギリスに赴任っていうのも全て嘘ならいいのに……。

これから私達……どうなるの?

私は日高さんに自信を持って強く「はい」と返事をすることが出来なかった。
< 247 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop