極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「あんま考えないほうがいいんじゃないの?男はさあ、彼女が側にいてくれればプレゼントなんて気にしないけど」

卓の言葉に心がドーンっと沈む。

相手が期待もしてないのにマフラー編んでる自分って一体何なんだろう。

暗くなる私を見て、卓が慌ててフォローしようとする。

「……まあまあ、そんな気を落とすなって。俺が言いたいのは、結婚式があるからって、ここにひとりでいないで恭介さんのとこから出掛ければいいんじゃないのって話で……ん、何でそこで涙目な訳?」

卓が私の顔を見てギョッとする。

なぜなら今にも私は泣きそうになってて……。

「だって……恭介がうちの会社の会長の孫だなんて知らなかったし……来年の四月に恭介がイギリスに赴任って話耳にしてさ」

……もう最悪だ。

「あ……だからそんな悲壮な顔になってるわけね」

卓が困ったようにポリポリと頭をかく。

「……まあ、なんだ。そんな不安に思わず、萌姉は自分の信念を貫けばいいんじゃない?恭介さんが好きなんだろ?」

卓は優しい目でそう問いかけると、私の頭にポンと手を置いた。

「うん」

私が素直に頷くと、卓はひまわりのようにパッと笑った。
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