極上な御曹司にとろ甘に愛されています
声の限り叫んで、ハッと目が覚めた。

……今のは夢?

額に汗がにじむ。

目を開ければ、俺は白いベッドに寝かされていた。

周囲は白い壁、テレビに、ソファに、ベッドの横にはナースコールのボタン?

ここは……病院か?

……なんだか額が痛い。

自分の額に手を触れれば、そこにはガーゼが当てられていた。

何が起こったんだっけ?

もう一度目を閉じて記憶を辿る。

じいさんに呼び出されて、俺は都内の有名ホテルに向かった。

俺の方もじいさんに話があったから好都合だった。

夏を過ぎてから、縁談話が週一の割合で来るようになって俺の怒りもMAXで……。

見合い話を断ろうにも、じいさんは俺の承諾なしに勝手に見合いをアレンジして俺を呼びつける。

俺が断るのをわかっててやるのだから……じいさんの執念に呆れずにはいられなかった。
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