極上な御曹司にとろ甘に愛されています
後輩の結婚式があると話していたし、同じ会場だったのだろう。

見合い相手と俺が一緒のところを見た萌は、酷く傷ついた顔をして俺から逃げた。

あの場合、誤解されても仕方がない。

萌を呼び止めて彼女の誤解を解こうとしたが、彼女は俺から逃げ続けた。

だが、天井からクリスマスの飾りの看板が萌めがけて落下してきて……。

萌が危ない!ってそれしか頭になかった。

勝手に身体が動いて、彼女をつかんで……。

で、気づいたらベッドの上。

萌は怪我がなかっただろうか?

今はそれが一番心配だ。

ナースコールをして看護士に聞いてみようか……と、そんなことを考えていると、病室のドアがガラガラと開いて誰かが入ってきた。

「……この度は、私のせいで……こんなことになってしまってすみません」

悲痛な声で萌が誰かに謝っている。
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