極上な御曹司にとろ甘に愛されています
ホテルの建物の横には広い庭園があって、素敵なイルミネーションが俺達の目を魅了する。

「綺麗だね」

俺は背後から萌を抱き締めると、彼女の耳元で囁いた。

「ホテルも凄く素敵ですね」

「じいさんからのクリスマスプレゼントかな」

俺がクスッと笑うと、萌が何か思い出したのか「あっ！」と声を出して俺の腕をすり抜け、自分の荷物の中から紙袋を取り出して俺に差し出した。

「日付もちょうど二十四日に変わったから……」

「俺に？何だろう？」

萌から紙袋を受け取り、ラッピングを開けるとそこには紺色のマフラーが入っていた。

「ひょっとしてこれ……萌が編んだの？」

マフラーを手に取りながら聞くと、萌は恥ずかしそうに呟いた。

「……初めてで上手く出来てないかもしれないけど……」

「萌が作ってくれたものなら何でも嬉しいよ」

萌に向かって破顔すると、俺はマフラーを首に巻いた。

「うん、温かい」

萌を抱き寄せ、窓の外のイルミネーションを眺める。
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