極上な御曹司にとろ甘に愛されています
うっとりしながらじっと指輪を見つめる。

なんか……この指輪見てるだけで、ご飯何杯も食べられるかも。

顔がニマニマしちゃう。

実際、美奈ちゃんの結婚式の日まで食欲がなくて体重が落ちてたんだけど、イブを過ぎてから食欲が戻って血色も良くなった。

それにしても、いろいろあった週末だった。

恭介の額の傷は三センチ程縫ったけど、傷も浅くて二週間もすれば治るらしい。傷は前髪で隠れてるし、言われても怪我をしているとはパッと見ただけではわからない。

なかなか目覚めなかった彼が植物人間状態になったらどうしようって死ぬほど悩んだこともあったけど、私の早合点で済んで本当に良かったと思う。

病院の救急で待ってる時間は本当に地獄で、私が代わってあげることが出来ればって何度も何度も唇を噛み締めながら思った。

恭介の親族ではない私は病院の先生のお話を聞くことも出来なかったし……、何も情報が入って来なくて凄く不安だった。

彼をずっと避けてたことをどれだけ後悔しただろう。

恭介は身体をはって私を守ってくれたのに……。

会長に恭介を下さいってお願いしたあの時の気持ちに嘘はない。

恭介がどんな姿になっても、私が一生彼を守ろうと思った。

恭介の側にいてずっと彼を支えるんだ。
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