極上な御曹司にとろ甘に愛されています
ちなみに去年、総務の部長はどこで仕入れてきたのか謎だったけど、マヨネーズの被り物をしていた。

「何を頼めばいいかな?俺、こういうの迷うんだよね」

田中君はピザのメニューを眺めながらハーッと溜め息をつく。

「自分の好きなの頼めば良いんだよ。シーフードスペシャルとか、マルゲリータとかツナコーンマヨネーズとか」

私は適当にピザの名前を口にする。

「なるほど。じゃあ、それにしよう。シーフードにマルゲリータにツナコーン……シーフードマルゲツナコーン……」

田中君はブツブツ呟きながら自席へ戻っていく。

なんか呪文唱えてるみたいで不気味なんですけど……。

私が言ったので決まりなのか?

……田中君って自分で決められないタイプ?

「あっ……相田さん、生地はどれが良いんだろう?なんかチーズ入りもあるんだけど……」

「普通ので良いんじゃない?」

私がそうアドバイスすると、田中君は首を傾げた。

「普通?」

田中君がキョトンとした顔になる。

「ふっくらした生地のやつだよ」
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