極上な御曹司にとろ甘に愛されています
それに、真実は私と恭介が知ってればいいことだ。

もう私はこんなことで動揺しない。

恭介からもらった指輪を指で撫でると、私はしっかりと水木さんを見据えた。

「高橋さんの話はまだオープンになった訳ではありませんし、ここで話すべきではないかと思います」

秘書なら秘密を守るべきだろう。

絶対に口にしてはいけない。

「相田さん……あなたね……」

水木さんが憎らしげに私を睨み付ける。

うわっ、怖い。

……顔が般若のお面のようになってるけど……。

そこへ、意外な人物の声が響いた。

「……水木さん、そういう中傷はみっともないよ」

それは、普段は穏やかな田中君で……。

口調は優しいが、その目は明らかに水木さんを非難していた。

「……わ、私はただ彼女を気づかっただけよ!」

水木さんは狼狽えながらも、田中君の言葉を声を荒げて否定する。

「そこ、何を揉めてるの?」

恭介が真木さんと一緒に出先から戻ってきて、私と水木さんの間に割って入る。
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