極上な御曹司にとろ甘に愛されています
『十二月二日です』

『何でスマホで撮ってるの?』

『相田さんが可愛いから』

穏やかな声で言う高橋さんの言葉に満面の笑みを浮かべる私。

『そうなんだ。血液型は何型ですか?』

『AB型です。相田さんは?』

『私はAです。では、今恋人はいますか?』

酔っていたとはいえ、高橋さんに何て質問してるの~!

でも、彼はクスッと笑みを溢しながら答え、逆に私に意外な質問をする。

『いません。良かったら相田さんが俺の恋人になってみますか?』

聞いてるとうっとりするような優しい高橋さんの声音。

でも、今の私には彼が冗談で言ってるのがわかる。なのに……。

『うん、いいですよ。でも、恋人って具体的に何をするんでしょうね?う~ん……』

何が『うん、いいですよ』だ!

嬉しそうに返事をした自分に嫌気がさす。
< 83 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop