極上な御曹司にとろ甘に愛されています
悪趣味ですよ。

「俺達の子供や孫に見せてあげようと思って」

クスクス笑いながら高橋さんは私をからかう。

『俺達の子供や孫』って……話についていけないよ。頭痛がする。

「もう!私で遊ばないで下さいよ。酔っ払いの言ってることなんて無効です!」

顔を真っ赤にしながら怒ると、高橋さんは意地悪な目をして言った。

「傷つくなあ。萌は俺のこと好きじゃないんだ?」

私の目を捕らえながら、高橋さんが顔を近づけてくる。

男の人なのにシミひとつない綺麗な顔。

そう、顔は極上、性格は私の知る限りちょっと難ありだけど、嫌いにはなれない。

性格も王子さまみたいに素敵な人だったら、他人行儀に接して憧れで終わっていたと思う。

でも、彼のこういう悪魔な部分が逆にスパイスとなって私を魅了する。

遠い存在の人なのに身近に感じてしまう。

それに、彼のライトブラウンの瞳に捕らえられたら逃げられない。
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