極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「……気にします。私……行かなきゃ」

「どこへ?」

「会社です……。でも、一旦家に帰って着替えないと。今何時だろう?」

私はキョロキョロ辺りを見渡して、時計を探す。

ベッドサイドに置いてあるデジタル時計は午前五時と表示されていた。

ここがどこだかわからないけど、今すぐここを出れば家に帰って着替えても会社には間に合うかもしれない。

恭介の腕から離れようとすると、彼は厳しい表情で首を横に振る。

「駄目だよ」

「今日は月曜で月初ですよ。明日からまた連休で木曜までお休みだし、いろいろやらなきゃいけない処理だってあるんです。熱が引いて身体も楽になったし、仕事しないと……ケホッ、ケホッ」

自分を離してくれない恭介の腕から何とかすり抜けようとすると、突然彼に腕を押さえられ組み敷かれた。

一瞬の出来事にハッと息を飲み、目を見開いて恭介の顔をじっと見る。
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