ダメ女な私
「はぁ~…、しゃあないなぁー。楓、ええやろ、寝さしといても。」
キツネさんが、呆れた顔で王子様におっしゃった。
どうやら、私の演技力は死んでいるらしい……。
キツネさんには、全てお見通しなのですねっ。
それでおいて、私のために………
ははぁ~!!キツネさん、いやキツネさまぁ~!!ありがとうございますー!!
このご恩、ちょっとの間忘れませんぞよ~←
「まぁ……頭が痛いんなら、しょうがないな。………おい、お前!!」
「はっはい!」
さっきからぶつぶつ言っていた、たぶん楓という人がいきなり私の方を見て言った。
お、お前って……、私のことだよね?
「名前は!!」
「安藤優奈と申します!!」