お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
「サラダは?オリーブオイルで食べると確かに美味しいよね」
「さてと。サラダは・・・」

「大豆とかひよこ豆とかのビーンズ(豆)サラダは?大好きなの。豆類が。お豆腐とか納豆とか」
「ヘルシーでいいね。だからそんなに細いのかな?すごい食べるのにね」
「体質とかじゃないかな?あ、デザート!」

先生は笑った「いつも甘いものがいるんだよね。ま、甘いもので機嫌治してくれて単純で分かりやすくていいけどね」

「単純?」少しムッとして口を尖らせると、試食の小さくカットしたマシュマロを先生はすかさず私の口に押し込む。

「もう!餌付けみたい。あ、美味しい!これ買ってチョコレートフォンデュしようよ」
「ほら単純じゃないか僕もマシュマロ味見しようかな?」
「んっ、やだ。人がいるのに」
輸入菓子コーナーに人はいなかったが、キスされて驚いて声を出してしまった。

「マシュマロ味のキスが味わいたくてね。そうだ。僕の得意なサラダ作ってあげるよ。君の体でね」
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