お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
29歳のクリスマス

キスマークの思い出

クリスマスに限った事ではないけれど、何かとそのようなイベントはシングルにとって、煩わしく感じられるものだ。

それが29歳という微妙な年齢のおまけまでつくと、当事者の気持ちはわからなくとも、客観的に見ると煩わしさの中に、一抹の寂しさも加わるような気がする。

29歳は、20代最後の年だ。30代に手が届かんとする時になり、色々と焦りや不安が芽生えてくる。

もちろん悪いことばかりではない。30代は成人してから幾年も過ごし、様々な経験をし、大人になりたての時とは違った落ち着きを見せる、素敵な年代であると言っていい。

この年齢だからと言っても、適齢期という言葉さえなくなりつつあったので、何も焦る必要はないのだ。選択肢は沢山ある。

昔あったドラマ「29歳のクリスマス」。

リアルタイムで観てはいないけれど、確か再放送で少しだけ観た気がする。

29歳という微妙な年齢を迎えた男女の友情にそれぞれ恋が絡んでいく、そんな日常を描いたドラマだ。

その中でも、既婚者に想いを寄せる松下由樹が演じた役が自分と重なり、まともにその時は見れなかったのを覚えている。


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