お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
私の携帯が鳴った。待ち受け画面の着信を確認せずに出た。
「もしもし俺、順一だけど覚えてる?」
「覚えているって、さっきまでご飯一緒にしてたじゃない」順一くんの電話の向こうで何やら話す声が聞こえた。
たぶんまわりにせかされて気に入ってるなら詠美ちゃんに電話しろよ、と電話してきたようだった。
「俺、シャイだからさ、酔った勢いでしか誘えないから・・・まわりにせかされちゃったのもあるけどさ、今度2人でご飯しない?」と言われた。
隣で心咲が私を肘でこついてくる。
わかったって、と心咲に小声で言った。
「いいよ、ご飯しよう」と返事をした。
電話の向こうでやった!という順一くんの声がした。
出逢いはどこにあるかわからない。運命の人かそうじゃないか、なんてわからない。動かなきゃ前に進まない。
その時は前に進める気がした。しかし、いつしか相手を、先生と比べてしまっている自分がいた。
しばらくは、どこまでも先生の影がついてまわるのだった。
「もしもし俺、順一だけど覚えてる?」
「覚えているって、さっきまでご飯一緒にしてたじゃない」順一くんの電話の向こうで何やら話す声が聞こえた。
たぶんまわりにせかされて気に入ってるなら詠美ちゃんに電話しろよ、と電話してきたようだった。
「俺、シャイだからさ、酔った勢いでしか誘えないから・・・まわりにせかされちゃったのもあるけどさ、今度2人でご飯しない?」と言われた。
隣で心咲が私を肘でこついてくる。
わかったって、と心咲に小声で言った。
「いいよ、ご飯しよう」と返事をした。
電話の向こうでやった!という順一くんの声がした。
出逢いはどこにあるかわからない。運命の人かそうじゃないか、なんてわからない。動かなきゃ前に進まない。
その時は前に進める気がした。しかし、いつしか相手を、先生と比べてしまっている自分がいた。
しばらくは、どこまでも先生の影がついてまわるのだった。