お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
「先生はケチなんかじゃありません
」思わず擁護する言葉が出てきた。先生が既婚者だと言えずにいた。
「ふうん。松嶋さんの彼氏じゃないなら、今度紹介してよ。知り合いの人が会社を経営してて、いい会計士さんいないかって探してるのよ」
「・・・そうなんですか」
「仕事の話がしたいとお伝えして。今度改めて先生とお会いしたいわ。まずは貴女とトモミちゃんも同席してご飯食べない?」
思わぬ誘いに私もトモミも戸惑いつつ、
「あの、先生の予定を聞いておきます」
「これ、私の名刺だけど渡しておいて」そう言って名刺を手渡されたけれど、その日はそれから由美子さんに話しかけられる事もなかった。
クリエーターやら横文字の肩書きが並んだ由美子さんの名刺。薬剤師とは別に肩書きを持っていた由美子さん。
実家が金持ちであり、噂では自分の美しさを武器にして営業にも携わっているらしい。
お開きになってから、そのように先生にメールをした。ほどなくして、必ず調整するからと連絡を頼まれた。
・・・私の誕生日は都合つかないのに、やっぱり商談とかだと、無理してでも時間をさくんだ。
明後日の自分の誕生日を、複雑な気持ちで迎える事になった。
」思わず擁護する言葉が出てきた。先生が既婚者だと言えずにいた。
「ふうん。松嶋さんの彼氏じゃないなら、今度紹介してよ。知り合いの人が会社を経営してて、いい会計士さんいないかって探してるのよ」
「・・・そうなんですか」
「仕事の話がしたいとお伝えして。今度改めて先生とお会いしたいわ。まずは貴女とトモミちゃんも同席してご飯食べない?」
思わぬ誘いに私もトモミも戸惑いつつ、
「あの、先生の予定を聞いておきます」
「これ、私の名刺だけど渡しておいて」そう言って名刺を手渡されたけれど、その日はそれから由美子さんに話しかけられる事もなかった。
クリエーターやら横文字の肩書きが並んだ由美子さんの名刺。薬剤師とは別に肩書きを持っていた由美子さん。
実家が金持ちであり、噂では自分の美しさを武器にして営業にも携わっているらしい。
お開きになってから、そのように先生にメールをした。ほどなくして、必ず調整するからと連絡を頼まれた。
・・・私の誕生日は都合つかないのに、やっぱり商談とかだと、無理してでも時間をさくんだ。
明後日の自分の誕生日を、複雑な気持ちで迎える事になった。