お口にクダサイ～記憶の中のフレグランス～
「なんかずっと引きずっているというか、中学の時の初体験が頭をよぎって、素敵な男性と出会っても、こんな体じゃ幻滅されるかな、とか色々と考えたら恋すら出来なくて」

他にも実は沢山当時の彼に指摘された事があり、恥ずかしくて言えないような事も全部ユッキーに話していた。この時は偶然に神戸は三宮の地下街を歩いていて、彼に出くわしたのである。

夕方だったので、軽めに軽食をとる意味でカフェに入り色々と話をしていた。

好きなアーティストが同じだったこともあり、ユッキーととても仲良くなったが、あくまで友達としてだった。

どうしてだかわからない。過去のトラウマの話を、気がついたらユッキーに話していた。

初体験の日、5時間目が体育の授業で汗をかいており、しかも終わりかけとはいえ、生理中だったこともあり、自分の臭いが気になっていた。

そして、私は大人になってから、色が白いねと言われるようになったが、当時は地黒だった。人よりメラニン色素が多い気がしていた。

見事にそれも彼に指摘された。体臭のこと、そして胸やデリケートな部分の黒さを指摘された事。ひどく傷つけられたけれど、貧乳を指摘された事は言えたとしても、この2つはすごいショックで誰にも言わずにおこうと思っていた。
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