お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
夜も更けて、ユッキーと並んで歩く。涙が止まらない。何故だかわからない。泣きながら歩く私に、すれ違う人の視線が突き刺さる。カフェでもそうだった。
まわりからみれば、私たちはカップルに見えて、喧嘩してユッキーが私を泣かせていると思われるだろう。
「ごめん、帰るね、私。涙が止まらないから、ユッキーが悪者みたいな目で皆に見られているから」
「別にそんなの気にしてないよ」
「きゃっ」泣きながら歩いていた私は、慣れないヒールの高いブーツだったこともあり、転びそうになった。
「危ないな、ほら」そう言い、自分の手をユッキーは差し出してきて、私の手を取り繋いだ。私はドキッとしたものの、ユッキーは顔色ひとつ変えずに歩いていく。
「詠美ちゃんが秘密を話してくれたから俺も話すよ、だから行こうよ」
「え?」彼が向かった先はラブホテルだった。
「あ、ごめん、嫌ならいいよ」
「嫌じゃない。でも」
ユッキーは親友の彼氏だ。
「じゃあ、決まり」
「え?ええ?待ってよ!」
まわりからみれば、私たちはカップルに見えて、喧嘩してユッキーが私を泣かせていると思われるだろう。
「ごめん、帰るね、私。涙が止まらないから、ユッキーが悪者みたいな目で皆に見られているから」
「別にそんなの気にしてないよ」
「きゃっ」泣きながら歩いていた私は、慣れないヒールの高いブーツだったこともあり、転びそうになった。
「危ないな、ほら」そう言い、自分の手をユッキーは差し出してきて、私の手を取り繋いだ。私はドキッとしたものの、ユッキーは顔色ひとつ変えずに歩いていく。
「詠美ちゃんが秘密を話してくれたから俺も話すよ、だから行こうよ」
「え?」彼が向かった先はラブホテルだった。
「あ、ごめん、嫌ならいいよ」
「嫌じゃない。でも」
ユッキーは親友の彼氏だ。
「じゃあ、決まり」
「え?ええ?待ってよ!」