お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
「そ、そんなんじゃないけど、先生・・・その・・・既婚者だし」しどろもどろそう答えるしかなかった。
その時私の携帯が鳴った。先生からだ。
「詠美ちゃん、トモミちゃんと戻っておいでよ。デザートの盛り合わせを追加で頼んだら、2、3人分はあってさ、食べきれないよ。デザートは別腹なんでしょ?女の子って」
トモミにそれを伝えると、甘いものに目がないトモミは快諾した。
「由美子さん私たちが戻ったら怒るって?いいじゃない。店に戻る名目が出来たんだから」
トモミは気持ちの切り替えが早い。私は由美子さんの機嫌を損ねたら、それこそ先生を本気で取られるような気がしてきた。
先程の店に戻ると、笑顔の先生に対して、仏頂面した由美子さんに睨まれた。
「私、お先に失礼します。先生、お約束した日で、先程話した知人を連れてきますので、よろしくお願いします」そう言い、先生に礼を言う由美子さんに、私たちも挨拶をする。
こちらをじっと睨むかのように、じゃあとだけ言い残して店を出た。
目の前の、可愛らしい和菓子のデザートプレートに私たちは美味しそうと、目を輝かせる。それを先生は微笑ましそうに見ている。
「女の子って好きだよね、スイーツ。僕のも食べていいよ。お腹いっぱいだから、遠慮しないで」
「遠慮なんかしないよね」
「ねー」そう言い、満面の笑みで甘いものにパクつく私たち。
「帰ったから機嫌損ねたかと思ったけどよかった」
ボソッと言った先生のセリフに、
「何の事ですか?」トモミは怪訝な顔をする。
「あ、独り言だよ、気にしないで」先生はそう言い、食後のコーヒーを飲む。私と目が合い、密かに微笑みあった。
信じるしかない。この先もずっと。愛しているから・・・。
その時私の携帯が鳴った。先生からだ。
「詠美ちゃん、トモミちゃんと戻っておいでよ。デザートの盛り合わせを追加で頼んだら、2、3人分はあってさ、食べきれないよ。デザートは別腹なんでしょ?女の子って」
トモミにそれを伝えると、甘いものに目がないトモミは快諾した。
「由美子さん私たちが戻ったら怒るって?いいじゃない。店に戻る名目が出来たんだから」
トモミは気持ちの切り替えが早い。私は由美子さんの機嫌を損ねたら、それこそ先生を本気で取られるような気がしてきた。
先程の店に戻ると、笑顔の先生に対して、仏頂面した由美子さんに睨まれた。
「私、お先に失礼します。先生、お約束した日で、先程話した知人を連れてきますので、よろしくお願いします」そう言い、先生に礼を言う由美子さんに、私たちも挨拶をする。
こちらをじっと睨むかのように、じゃあとだけ言い残して店を出た。
目の前の、可愛らしい和菓子のデザートプレートに私たちは美味しそうと、目を輝かせる。それを先生は微笑ましそうに見ている。
「女の子って好きだよね、スイーツ。僕のも食べていいよ。お腹いっぱいだから、遠慮しないで」
「遠慮なんかしないよね」
「ねー」そう言い、満面の笑みで甘いものにパクつく私たち。
「帰ったから機嫌損ねたかと思ったけどよかった」
ボソッと言った先生のセリフに、
「何の事ですか?」トモミは怪訝な顔をする。
「あ、独り言だよ、気にしないで」先生はそう言い、食後のコーヒーを飲む。私と目が合い、密かに微笑みあった。
信じるしかない。この先もずっと。愛しているから・・・。