お口にクダサイ~記憶の中のフレグランス~
助手席に乗せられると、由美子さんの残り香がして吐きそうになった。甘いフローラル系だ。いつもは嫌いな匂いではないのに、ここに香りが残っているというだけで嫌悪感を感じた。
いや、ここに残っているからこそ、嫌悪感しかなかったのだ。
「由美子さんの匂いがして気持ち悪い、酔いそう」そう言う私に、
「失礼だろ、それ由美子さんに」
先生も少しムッとしたようだった。
「だって気持ち悪いのは気持ち悪いんだもん。こんなの死ぬほど大嫌いな精液の匂いのがマシよ」
「え?」先生は私の言葉に驚いて、車を路肩に停めた。
私は勢いで言ってしまい、ばつが悪くて先生に背を向けて、涙で揺れる街灯を見ていた。
「何かあったの?精液の匂いが死ぬほど大嫌いって。僕のも嫌いなんだよね。皆同じだよ。あの匂いは」寂しそうに先生はそう言った。僕のも嫌いなんだね、って。確かに嫌いだった。
何も言わない私。しばらくして先生は私のすりむいた膝小僧に血がにじんでいるのに気がついたようだった。パンストが破けて伝線していたが、私はおかまいなしだった。
「走って来てくれたの?僕がなかなか戻らないからって。ごめん、痛かっただろう?」
それでも何も答えない、私のすりむいた膝小僧に優しくキスをしてくれた。
思わぬキスにびくっとしてしまった。
やっぱり好きだ。好きなんだ、先生が・・・!
「・・・誰にも渡さないもん。誰にも・・」
「今日は終始ネガティブな日だね。詠美ちゃんは。とことん付き合うよ。帰ろう、マンションへ」
私はうつむいて、ありがとうと呟いた。
先生は顔をあげて、と言いまた私の大好きな鼻スリスリのキスをくれた。思わず笑顔になる私に、優しくキスをしてくれた。それだけですごく幸せな気持ちになれた。
貧乳地味子はこれからも不安がいっぱいでてくるだろう。普通の女の子でも不安になる。自信のない私は普通の女の子のそれより多いだろう。それを口にすると、その都度言ってねと言う先生。
仕事にかまけて気がつかない時があるかもしれないから、と。
「うん。言うようにするね」といい二人してその日は手を繋いでタワーマンションの部屋へと【帰って】いった。
いや、ここに残っているからこそ、嫌悪感しかなかったのだ。
「由美子さんの匂いがして気持ち悪い、酔いそう」そう言う私に、
「失礼だろ、それ由美子さんに」
先生も少しムッとしたようだった。
「だって気持ち悪いのは気持ち悪いんだもん。こんなの死ぬほど大嫌いな精液の匂いのがマシよ」
「え?」先生は私の言葉に驚いて、車を路肩に停めた。
私は勢いで言ってしまい、ばつが悪くて先生に背を向けて、涙で揺れる街灯を見ていた。
「何かあったの?精液の匂いが死ぬほど大嫌いって。僕のも嫌いなんだよね。皆同じだよ。あの匂いは」寂しそうに先生はそう言った。僕のも嫌いなんだね、って。確かに嫌いだった。
何も言わない私。しばらくして先生は私のすりむいた膝小僧に血がにじんでいるのに気がついたようだった。パンストが破けて伝線していたが、私はおかまいなしだった。
「走って来てくれたの?僕がなかなか戻らないからって。ごめん、痛かっただろう?」
それでも何も答えない、私のすりむいた膝小僧に優しくキスをしてくれた。
思わぬキスにびくっとしてしまった。
やっぱり好きだ。好きなんだ、先生が・・・!
「・・・誰にも渡さないもん。誰にも・・」
「今日は終始ネガティブな日だね。詠美ちゃんは。とことん付き合うよ。帰ろう、マンションへ」
私はうつむいて、ありがとうと呟いた。
先生は顔をあげて、と言いまた私の大好きな鼻スリスリのキスをくれた。思わず笑顔になる私に、優しくキスをしてくれた。それだけですごく幸せな気持ちになれた。
貧乳地味子はこれからも不安がいっぱいでてくるだろう。普通の女の子でも不安になる。自信のない私は普通の女の子のそれより多いだろう。それを口にすると、その都度言ってねと言う先生。
仕事にかまけて気がつかない時があるかもしれないから、と。
「うん。言うようにするね」といい二人してその日は手を繋いでタワーマンションの部屋へと【帰って】いった。