私の青春、君の人生
ピ〜ンポ〜ンっ
え、早いな。
お母さんが玄関を開ける音が聞こえた。
「起きてるかしらねー」
部屋の前まで来たお母さんの声が聞こえた。
───ガチャ
「梨佳〜生きてたか〜?」
美月が笑顔で入ってきて、そのあとに2人が着いてきた。
あ、やっぱり着替えておけばよかったかも。
「あ、寝てていいよ」
体を起こしたあたしに健吾が言った。
「今そんなにダルくないから大丈夫だよ」
あの日、健吾はなにかが変だった。
いつもと違う気がしたんだ。
でも、今はいつも通り。
またあたしの思い過ごしかな?
ベッドの横に置いてあるテーブルを囲み、3人は座った。
隼斗、全然話してくれない。
隼斗なら部屋に入ってきた瞬間、憎まれ口叩くと思ったのに。
それがなぜかすごく悲しかった。
これは思い過ごしじゃない。
きっとあたし、なにがしたんだ。