私の青春、君の人生
「みなさん、この学校でたくさんの思い出ができたと思います。その経験は───」
「ねぇそれさっきも同じこと聞いた〜」
みんなが席に着き、担任が話し始めると、すかさず冬馬がつっこんだ。
そして、また教室内は笑い声につつまれる。
こんな楽しくて、何気ない日々も今日で終わっちゃうのか。
みんなが同じことを思っているのか、笑い声が途切れると、一瞬にして静かになった。
1人1人の顔を見るように担任が教室を見渡した。
「私が言いたいことはひとつだけです。……楽しい思い出をありがとう!!」
声を一層張り上げた担任に拍手がおこった。
「こっちこそありがとう先生」
「ほんとに楽しかった!」
「3-4最高ぉぉぉぉ」
そこは、卒業式なんていう厳粛な空気はなく、毎日がお祭り騒ぎのようないつもの3-4だった。