私の青春、君の人生
開いた袋の中をのぞくと、チョコが3つと……
「手紙……?」
メッセージカードが1枚入っていた。
恐る恐るそれを手にとる。
そこには────
『幸せになってね』
たった一言。
それだけ。
それだけなのに。
「うぅ……っ」
頭を殴られたような衝撃と共に、大量の涙が溢れてきた。
頭では理解できていない何かを、身体が訴えている。
色々な感情が流れ込んできて、あたしをさらに混乱させる。
苦しい
悲しい
寂しい
────愛おしい
「う、うぁ……っ」
わかんないわかんないわかんない
あたしは何を忘れているの?
思い出したいのに、思い出せない。
底のない穴に落ちていきそうな気持ち悪い浮遊感。