私の青春、君の人生




あたしは無意識のうちに体育館に足を進
めていた。




ゴール下の体育館の入り口に立った時、見えたのは。




隼斗と冬馬のキレイな連携パス。




女子たちを見なくても、彼女らが誰を見ているのかはすぐにわかった。




2人がパスを出し合いながら、こっちへ近づいてくる。




そして───




パサッ




どこに当たることもなく、キレイにシュートが決まった。




隼斗が打ったボールが。




1秒遅れて、大歓声が起こる。




でもそんなの聞こえないくらい、あたしの心臓がうるさい。




他の何も聞こえず、他の何も見えなくなっていった。



< 92 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop