COLORS~Blue~
お茶でなら。
まだ“コドモ”の俺じゃなく。

茶道家としての、俺。
“霧島 涼佑”として、見てもらえる。

ただ。
俺の技量で、彼女を抱きしめることが出来るのかは、わからないけど…。


―とくん…


その。


―抱きしめたい


思いを込めて点てたお茶を。
やはり綺麗な動きで、静かに彼女が口に運ぶ。

完璧だけど。
きっとどこか、不器用な人…。

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