COLORS~Blue~
「うちはね…」


そんな俺に、透子さんも微笑んで。


「ずっと母に、祖父や父のお陰なんだって言われて育ってきたの」


話し始めた。


「たまたま忽那の家に生まれてきただけよって」
「たまたま、ですか?」


忽那の母親が苦笑いする。


「そう。たまたま。だから、常に感謝するようにって。つまりは、勘違いするなってことね」
「そうそう」


忽那も。
苦笑いしながら頷く。

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