COLORS~Blue~
「お待たせ」


着替え終えた透子さんが戻って来て、俺の斜め前。
いつもの席に座る。


「あ、リビングの方がいい?」
「えっ?」
「なになに~」
「お稽古の話よ。霧島クン、もう食事、済んでるみたいだし」


ただ純粋に。
お茶の稽古を受けようとしてる彼女と。
ただ、会いたいからと。
稽古を引き受けた俺…。


「あ、透子さんも食べて下さい」
「えっ?」
「その方が。お…僕も気にせず話せるし」


忽那に対してもそうだったけど。
動機が不純な俺は。

失礼、極まりないんだろう…。

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